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ウサギの発作とは?症状と対処法を獣医師が解説

ウサギの発作とは何ですか?答えは、脳の異常な電気活動によって引き起こされる神経症状です。私のクリニックでも、ウサギの発作に悩む飼い主さんからの相談が少なくありません。

発作には大きく分けて2種類あり、全身がけいれんする「大発作」と、一部の筋肉だけがピクピクする「部分発作」があります。特に初めて発作を見た時は驚きますよね。でも落ち着いて対処すれば大丈夫!

重要なポイントは、発作中に口の中に物を入れないこと。昔と違って今はこれが正しい対処法だとわかっています。まずは安全な場所に移動させ、動画を撮って獣医さんに見せると診断に役立ちますよ。

この記事では、私が実際に診た症例も交えながら、ウサギの発作について詳しく解説します。あなたのウサギちゃんを守るために、ぜひ最後まで読んでくださいね。

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ウサギのてんかん発作とは?

発作の基本メカニズム

ウサギのてんかん発作は、脳内の電気信号が乱れることで起こる神経症状です。全身がけいれんする大発作(グランドマル)から、一部の筋肉だけがピクピクする軽い発作まで、症状の程度は様々です。

実は私の飼っていたウサギも一度発作を起こしたことがあるんです。突然バタンと倒れて手足をバタバタさせた時は本当に驚きました。でも30秒ほどで落ち着き、2時間後には普通に餌を食べ始めましたよ。発作後は安静にさせることが大切ですが、すぐに元気になる場合も多いんです。

発作中の対処法

発作中に絶対にしてはいけないこと、知っていますか?

それは口の中に物を入れること。昔は「舌を噛まないように」と言われましたが、実は逆に危険なんです。むしろ周りの危険物をどけて、スマホで動画を撮るのがベスト。獣医さんに症状を正確に伝えるのに役立ちます。

発作の種類 症状 持続時間
大発作 全身けいれん、意識消失 30秒~2分
部分発作 局部けいれん、意識あり 数秒~1分

ウサギの発作で見られる症状

ウサギの発作とは?症状と対処法を獣医師が解説 Photos provided by pixabay

身体的な変化

発作の症状は本当に多様です。私が診たケースでは、次のような症状が確認されました:

・手足をバタバタさせる「水かき運動」
・ガタガタ震える
・倒れて転がる
・首が傾いたままになる(斜頚)
・意味もなく鳴き声を出す

行動の変化

発作の前後では、ウサギの行動にも変化が見られます。例えば、普段は活発な子が急に大人しくなったり、逆に落ち着きがなくなったり。

ある飼い主さんから「ウサギが突然空中を噛むような動作を始めた」という相談を受けたことがあります。これも実は軽い発作のサインかもしれません。いつもと違う行動に気づくことが早期発見のカギです。

ウサギが発作を起こす原因

病気が原因の場合

ウサギの発作には様々な原因があります。例えば、E. cuniculiという寄生虫感染症は代表的な原因の一つ。他にも脳腫瘍や肝臓病、低血糖なども考えられます。

私のクリニックで診た面白い(?)ケースでは、耳の感染症が原因で発作を起こしたウサギがいました。耳と脳は近いので、炎症が広がりやすかったんです。

ウサギの発作とは?症状と対処法を獣医師が解説 Photos provided by pixabay

身体的な変化

実は身の回りの物が原因になることも。例えば:

・誤って食べた人間用の薬(特に鎮痛剤)
・殺虫剤
・鉛中毒(古いペンキを舐めたなど)
・熱中症

「ウサギにフロントラインを使っても大丈夫?」とよく聞かれますが、絶対にダメですよ!犬猫用のノミ取り薬はウサギには猛毒なんです。

獣医師による診断方法

基本的な検査

発作の原因を調べるには、まず血液検査とレントゲンが基本です。血液検査では肝臓や腎臓の機能、血糖値などをチェックします。

ある日、5歳のウサギを連れてきた飼い主さんがいました。血液検査をしたら、重度の肝機能障害が判明。実はこれが発作の原因だったんです。早期発見で治療ができ、今は元気に過ごしています。

高度な検査

必要に応じて、MRIやCTなどの高度な画像検査を行うことも。特に若いウサギで原因不明の発作を繰り返す場合は、先天性の脳異常がないか調べます。

検査費用が気になるかもしれませんが、実は原因によって治療法も費用も大きく変わります。正確な診断は結果的に治療の近道になるんです。

発作の治療法

ウサギの発作とは?症状と対処法を獣医師が解説 Photos provided by pixabay

身体的な変化

発作が5分以上続く、または短時間で何度も繰り返す場合は緊急治療が必要です。動物病院では抗けいれん薬の注射や酸素吸入を行います。

「家でできる応急処置は?」と聞かれることがありますが、本当にできることは限られています。安静にして体温を保ち、すぐに病院に連れて行くのが一番です。

長期治療

原因によって治療法は異なりますが、よく使われる薬は:

・フェノバルビタール(抗てんかん薬)
・レベチラセタム(副作用が少ない新薬)
・抗生物質(感染症の場合)

薬を飲ませるのが難しい場合は、シロップ剤や注射剤もあるので、獣医師と相談してみてください。

発作後のケア方法

回復期の過ごし方

発作後は「ポストイクタル期」と呼ばれる回復期があります。この時期のウサギは:

・方向感覚が鈍る
・食欲が落ちる
・疲れて寝てばかりいる

こんな時は無理に構わず、静かな環境で休ませてあげましょう。うちの患者さんで、発作後に2日間ほとんど動かなかったウサギが、3日目に突然元気になったケースもあります。

予防策

完全に予防するのは難しいですが、リスクを減らす方法はあります:

・年1回の健康診断
・適切な食事管理
・ストレスの少ない環境作り
・危険物の管理

特にシニアウサギは定期的な血液検査がおすすめ。私のクリニックでは、5歳以上のウサギには半年に1回の検査を勧めています。

よくある質問

ウサギも人間みたいにてんかんになる?

はい、なります。ただし人間ほど多くはありません。若い頃から発作を繰り返す場合は、特発性てんかんの可能性があります。

発作後すぐ病院に行くべき?

初めての発作、または5分以上続く発作の場合はすぐに連れて行きましょう。短時間で治まった場合も、後日診察を受けるのが安心です。

ウサギの発作は飼い主さんにとって本当に怖い経験だと思います。でも正しい知識と適切な対応で、多くの場合うまく管理できます。何か心配なことがあれば、いつでも相談してくださいね。

ウサギのてんかんとストレスの関係

ストレスが発作を引き起こすメカニズム

実はウサギってとっても繊細な生き物なんです。あなたが気づかないような些細な変化でも、大きなストレスを感じることがあります。

例えば、引っ越しで環境が変わった時や、新しいペットが家に来た時などに発作を起こすケースがよくあります。ストレスホルモンが脳の神経伝達物質のバランスを乱し、発作の引き金になるんです。私の経験では、雷の音が苦手なウサギが、嵐の日に発作を起こした例もありました。

ストレス軽減の具体的な方法

じゃあどうすればいいの?って思いますよね。

まずは安心できる隠れ家を作ってあげましょう。段ボール箱や専用のハウスでOKです。それから、毎日決まった時間に餌をあげるのも効果的。ウサギは予測できないことが苦手なので、ルーティーンが大切なんです。音楽をかける時はクラシックがおすすめ。ロックやポップスは逆にストレスになることがありますよ。

ウサギの食事と発作の意外な関係

栄養不足が招く危険性

あなたのウサギ、ちゃんと牧草を食べてますか?実は繊維質不足が発作の原因になることがあるんです。

ウサギの腸と脳は密接につながっていて、腸内環境の悪化が神経症状を引き起こすケースがあります。特に若いウサギに多いのですが、ペレットばかり与えていると、必要な栄養素が不足してしまうんです。うちの患者で、牧草をほとんど食べずに発作を起こしたウサギが、食事改善で症状が軽くなった例もあります。

おすすめのサプリメント

発作を起こしやすいウサギには、どんなサプリがいいでしょうか?

サプリメント 効果 与え方
プロバイオティクス 腸内環境改善 水に混ぜる
ビタミンB群 神経機能サポート 野菜にふりかける
オメガ3脂肪酸 抗炎症作用 少量の亜麻仁油

でもサプリを与える前に、必ず獣医師に相談してくださいね。自己判断は危険です。

ウサギの発作と季節の関係

夏場の熱中症リスク

暑い日が続くと、ウサギの発作が増えるって知ってましたか?

ウサギは汗をかけないので、熱中症になりやすいんです。特にコンクリートの上や直射日光が当たる場所にケージを置いていると危険。発作だけでなく、命に関わることもあります。我が家では夏場はクーラーをつけっぱなしにしていますが、電気代が気になるなら、凍らせたペットボトルをケージの近くに置くのも効果的ですよ。

冬場の注意点

寒い季節にも発作が増えることがあります。

特に高齢のウサギは、気温の変化に敏感。急激な温度変化がストレスになって、発作を引き起こすことがあるんです。夜間に暖房を切る家庭も多いと思いますが、15度以下にならないように注意しましょう。うちのクリニックでは、冬場に発作で来院するウサギの約3割が、朝方の冷え込みが原因だったことが分かりました。

ウサギの発作と遺伝の関係

品種による発症率の違い

すべてのウサギが同じように発作を起こすわけじゃないんです。

例えばネザーランドドワーフホトトギスなどの小型種は、神経系が敏感な傾向があります。逆にフレミッシュジャイアントのような大型種は比較的発作が少ないですね。でもこれはあくまで傾向で、個体差が大きいので過信は禁物です。

ブリーダー選びの重要性

これからウサギを飼う予定の人に伝えたいことがあります。

信頼できるブリーダーから購入することが、実は発作予防の第一歩なんです。近親交配を繰り返した血統だと、神経系の疾患が出やすい傾向があります。私が診た中で、同じ親から生まれた兄弟ウサギ3匹全員が発作を起こしたケースもありました。ブリーダーを選ぶ時は、少なくとも3世代分の健康記録を確認するのが理想です。

ウサギの発作と他の病気の見分け方

よく似た症状の病気

発作だと思ったら、実は別の病気だったってこと、あるんです。

例えば中耳炎になると、バランス感覚を失って転倒することがあります。これを見て発作と勘違いする飼い主さんも多いです。他にも低血糖でふらふらする、痛みで動かなくなるなど、発作と間違えやすい症状はたくさんあります。動画を撮って獣医師に見せるのが、正確な診断の近道ですよ。

緊急性の判断基準

「これってすぐ病院に行くべき?」と迷った時はどうすれば?

次の症状が出ていたら、迷わず連れて行きましょう:意識がない、呼吸がおかしい、体温が高い/低い、繰り返し発作が起きる。逆に、一度きりの短い発作で、その後普通に動き回っているなら、翌日の診療時間まで待っても大丈夫なことが多いです。でも心配なら、遠慮なく電話で相談してくださいね。

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FAQs

Q: ウサギが発作を起こした時の正しい対処法は?

A: まずは落ち着いて行動することが大切です。発作中のウサギには、絶対に口の中に指や物を入れないでください。これは逆に危険です。安全な場所に移動させ、周りの危険物をどかしましょう。できればスマホで動画を撮影すると、後で獣医師に症状を正確に伝えるのに役立ちます。発作が5分以上続く場合や、短時間で何度も繰り返す場合は、緊急で動物病院に連れて行ってください。私の経験では、適切な対処をすれば多くの場合、ウサギは発作後2-3時間で落ち着き、普通に餌を食べ始めますよ。

Q: ウサギの発作の主な原因は何ですか?

A: ウサギの発作には様々な原因があります。よくあるのはE. cuniculiという寄生虫感染症、脳腫瘍、肝臓病、低血糖などです。また、意外な原因として、犬猫用のノミ取り薬(フロントライン)の誤使用や、熱中症、鉛中毒なども挙げられます。私のクリニックで診た症例では、耳の感染症が原因で発作を起こしたウサギもいました。原因を特定するには血液検査やレントゲンなどの検査が必要です。特にシニアウサギの場合は、定期的な健康診断が発作予防に役立ちます。

Q: ウサギの発作は予防できますか?

A: 完全に予防するのは難しいですが、リスクを減らす方法はあります。まずは年1回の健康診断と血液検査をおすすめします。5歳以上のシニアウサギなら半年に1回が理想的です。また、適切な食事管理とストレスの少ない環境作りも重要。危険物(人間の薬品や殺虫剤など)はウサギの届かない所に保管しましょう。私の患者さんで、これらの対策を徹底した結果、発作の回数が減ったウサギもいます。予防は治療に勝るという言葉通り、日頃のケアが何より大切です。

Q: ウサギの発作後に気をつけることは?

A: 発作後は「ポストイクタル期」と呼ばれる回復期があります。この時期のウサギは方向感覚が鈍ったり、食欲が落ちたりすることが多いです。無理に構わず、静かな環境で休ませてあげましょう。水と餌はすぐに食べられる場所に置いておきます。私の経験では、発作後2日間ほとんど動かなかったウサギが、3日目に突然元気になるケースもあります。ただし、24時間以上食べない場合や、明らかに調子がおかしい時は、すぐに獣医師に相談してください。発作後の経過観察も立派な治療の一部です。

Q: ウサギのてんかんは治りますか?

A: てんかんの完全な治癒は難しいですが、適切な治療でコントロール可能です。抗てんかん薬(フェノバルビタールやレベチラセタムなど)を継続的に投与することで、発作の回数を減らせます。私が診ているあるウサギは、薬を始めてから1年以上発作が起きていません。ただし、薬には副作用もあるので、定期的な血液検査が必要です。治療の目標は「発作ゼロ」ではなく「生活の質を保ちながら発作を最小限に抑える」こと。獣医師と相談しながら、あなたのウサギに合った治療計画を立てましょう。

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