犬の下痢に効くペプトビスモルの正しい使い方【獣医師監修】

犬の下痢にペプトビスモルを使っても大丈夫?答えはYESです!ただし、正しい使い方を知らないと危険な場合もあります。

私たち獣医師が実際に診療現場でおすすめしているペプトビスモルの適切な使用方法を解説します。特にビスマス・サブサリチレートという成分が、犬のお腹の不調にどう効くのか、そのメカニズムも分かりやすく説明しますね。

この記事を読めば、愛犬が下痢や胃もたれで苦しんでいる時に、自宅で安全に対処できるようになります。ただし、猫には絶対に使えないので注意してください!

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ペプトビスモルの基本情報

どんな薬?

ペプトビスモル(Pepto-Bismol®)は、ビスマス・サブサリチレートを主成分とするお薬です。人間用の下痢止めとして有名ですが、実は犬にも使えるんですよ!

この薬のすごいところは、抗炎症作用・軽い抗菌作用・胃酸中和作用・保護作用の4つの効果を併せ持っていること。胃腸の調子が悪い時に、まるで優しいお母さんのように胃腸を包み込んでくれるイメージですね。

どうやって使う?

液体タイプと262mg錠剤の2種類があります。猫には絶対に使わないでください。犬でも自己判断で使うのは危険ですから、必ず獣医さんに相談しましょう。

商品名 剤形 対象
Pepto-Bismol® 液体/錠剤
Kaopectate® 液体

ペプトビスモルの働き方

犬の下痢に効くペプトビスモルの正しい使い方【獣医師監修】 Photos provided by pixabay

ビスマスの役割

ビスマス成分は、お腹の中で保護膜を作ってくれます。ちょうど、やけどした時に塗る軟膏みたいな感じ。これで腸を刺激から守ってくれるんです。

さらに、ヘリコバクターなどの悪い菌にも効果を発揮します。でも完全に殺すほど強くはないので、本格的な感染症には別の薬が必要です。

サリチル酸の役割

サリチル酸はアスピリンに似た成分で、プロスタグランジンという物質の働きを抑えます。これが過剰に出ると、お腹がグルグルして大変なことになるんです。

「でも、プロスタグランジンって悪者なの?」と思うかもしれません。実はそうではなく、適量なら体に必要なものなんです。ただ、多すぎると困るというだけ。何事もバランスが大切ですね。

使う時の注意点

保管方法

常温で、しっかり蓋を閉めて保管してください。湿気や高温は大敵です。子供やペットの手の届かないところに置きましょう。

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ビスマスの役割

気づいた時にすぐ与えてください。でも、次の投与時間が近い場合は1回飛ばしても大丈夫。2回分を一度に与えるのは絶対にダメですよ!

副作用と注意事項

よくある副作用

・便秘になることがある
・うんちが灰色や黒っぽくなる

黒いうんちを見てびっくりするかもしれませんが、これは薬の成分によるものなので心配いりません。でも、3日以上続く場合は獣医さんに相談してくださいね。

他の薬との組み合わせ

・アスピリン
・テトラサイクリン系抗生物質
・タンパク結合型薬剤

これらの薬と一緒に使うと、効果が弱まったり強くなりすぎたりする可能性があります。必ず獣医さんに報告しましょう。

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ビスマスの役割

猫には絶対に使わないでください。犬でも出血性疾患がある子には慎重に。もしあなたのワンちゃんが血が止まりにくい体質なら、事前に獣医さんとよく話し合いましょう。

「どうして猫にダメなの?」と疑問に思うかもしれません。実は猫はサリチル酸を分解する能力が低く、中毒を起こしやすいからなんです。犬と猫では体の仕組みが違うんですね。

実際の使用例

こんな時に使います

・食べ過ぎてお腹を壊した
・軽い下痢が続いている
・胃もたれしている

我が家の柴犬「たろう」も、去年お餅を盗み食いした時にペプトビスモルで助かりました。でも、下痢がひどい時や血便がある時はすぐ病院へ行きましょう。

効果的な与え方

・食後30分以内に与える
・錠剤が苦手な子は液体タイプがおすすめ
・おやつに混ぜると食べてくれることも

うちのたろうはヨーグルトに混ぜると喜んで飲みますよ。でも与えすぎには注意!何事も適量が大切です。

ペプトビスモルの意外な活用法

旅行時の必需品

犬と一緒に旅行に行く時、ペプトビスモルは必須アイテムです。環境の変化でお腹を壊しやすいワンちゃんも多いですからね。

私の友人のゴールデンレトリバーは、車酔いするタイプで、毎回旅行の度にぐったりしていました。でもペプトビスモルを事前に飲ませるようになってからは、快適に移動できるようになったそうです。旅行前日の夜と当日の朝に少量与えるのがコツだとか。

季節の変わり目対策

春先や秋口は、気温差が激しくて犬も体調を崩しやすい時期。こんな時こそペプトビスモルの出番です。

「でも、予防的に使ってもいいの?」と疑問に思うかもしれません。実は、軽い胃腸の不調が予想される場合に限って、獣医さんの指導のもとで予防的に使うこともあります。ただし、毎日続けるのはNG。あくまで一時的な使用に留めましょう。

ペプトビスモルにまつわる豆知識

歴史的な背景

この薬、実は100年以上の歴史があるんです。1900年代初頭に開発され、当初は人間の赤痢治療に使われていました。

面白いことに、第二次世界大戦中には兵士の携帯医薬品として重宝されたそうです。今では犬にも使えることが分かって、さらに活躍の場が広がりましたね。

海外での使用事情

アメリカでは、犬用の下痢止めとしてとてもポピュラー。日本のように処方箋が必要ないので、気軽に購入できます。

購入方法 一般的な価格帯
日本 処方箋必要 1,500~3,000円
アメリカ 市販薬 $5~$10

ペプトビスモルを使う時の心構え

飼い主としての責任

どんなに安全な薬でも、使い方を間違えると危険です。あなたのワンちゃんに本当に必要なのか、しっかり見極めましょう。

私も最初は「とりあえず与えてみよう」と思ったことがあります。でも、下痢の原因が深刻な病気だったら?と思うと、やはり獣医さんに相談するのが一番だと気付きました。

自然療法とのバランス

軽い下痢なら、まずは絶食と水分補給で様子を見るのも手。ペプトビスモルはあくまで補助的な存在と考えましょう。

「薬に頼らずに治せないの?」と考える人もいるでしょう。確かに、体の自然治癒力を信じることも大切。でも、辛そうな愛犬を見ていると、少しでも早く楽にしてあげたいですよね。バランスが難しいところです。

ペプトビスモルに代わる選択肢

自然派の代替品

・すりおろしリンゴ
・プレーンヨーグルト
・カモミールティー

これらの食品も、軽い胃腸の不調に効果的です。特にすりおろしリンゴは、ペクチンが豊富でお腹の調子を整えてくれます。我が家では、ペプトビスモルと併用することもありますよ。

他の市販薬との比較

・乳酸菌製剤
・吸着剤タイプの下痢止め
・漢方薬

「どれを選べばいいか迷う」という飼い主さんも多いはず。実は、下痢のタイプによって適した薬が違います。水様便なら吸着剤、軟便なら乳酸菌、といった感じ。迷った時はやっぱりプロに聞くのが一番ですね。

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FAQs

Q: ペプトビスモルは犬にどのくらいの量を与えればいいですか?

A: ペプトビスモルの適量は犬の体重によって異なります。一般的な目安としては、小型犬(5kg未満)で液体タイプなら2.5ml、錠剤なら1/2錠程度です。中型犬(5-15kg)は5mlまたは1錠、大型犬(15kg以上)は10mlまたは2錠が目安です。

ただし、これはあくまで目安で、愛犬の状態や既往歴によって適量が変わります。初めて使う時は必ず獣医師に相談してください。我々獣医師は、個々の症例に合わせて最適な投与量を決定します。

Q: ペプトビスモルを飲ませてから効果が出るまでどのくらいかかりますか?

A: 通常、ペプトビスモルの効果は30分~2時間程度で現れ始めます。我が家の柴犬の場合は、1時間ほどでお腹のグルグル音が落ち着くのを実感できます。

ただし、下痢の原因によって効果の出方に差があります。単純な食べ過ぎや軽い胃腸炎なら比較的早く効きますが、細菌感染などが原因の場合は根本治療が必要です。2回分飲ませても改善が見られない場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。

Q: ペプトビスモルでうんちが黒くなるのはなぜですか?

A: これはビスマス・サブサリチレートの成分による正常な反応です。ビスマスが腸内で硫黄と反応すると、硫化ビスマスという黒っぽい物質ができます。これは薬がきちんと働いている証拠なので心配いりません。

ただし、真っ黒なタール状の便は消化管出血の可能性があるので要注意です。我々獣医師は「薬による黒色便」と「危険な黒色便」を見分ける訓練を受けています。判断に迷ったら必ず専門家に相談してください。

Q: ペプトビスモルを毎日与え続けても大丈夫ですか?

A: いいえ、ペプトビスモルの長期連用はおすすめできません。一般的に、私たち獣医師は2~3日を限度とするよう指導しています。長期間使用すると便秘になったり、サリチル酸の影響で胃腸障害を起こす可能性があります。

もし3日以上下痢が続く場合は、単なる食べ過ぎではなく別の病気が隠れているかもしれません。特に子犬や老犬は脱水になりやすいので、早めに動物病院を受診しましょう。

Q: 人間用のペプトビスモルと犬用の違いは何ですか?

A: 実は成分自体は同じビスマス・サブサリチレートです。ただし、人間用には甘味料や香料が添加されている場合があり、犬によっては下痢を悪化させることも。

私たちがおすすめするのは、できるだけ添加物の少ないシンプルな処方を選ぶことです。最近は犬専用の胃腸薬も販売されていますので、心配な方はそちらを選ぶと良いでしょう。何を選べばいいか迷った時は、遠慮なく獣医師に相談してくださいね!

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